内容説明
大学は出たけれど、進むべき方向を見失っていたアヴィ。偶然手にした求人広告を見て、刑務所で働くことに。犯罪者といっても、人間味あふれる彼らにしだいに心を動かされていく。看守と受刑者、いったいどちらが正当なのか…悩みながらも奮闘する、ひとりの青年の実録。
目次
第1部 届かなかったもの(マジな話;本は郵便箱ではない)
第2部 届いたもの(タンポポのポレンタ;届いたもの)
著者等紹介
スタインバーグ,アヴィ[スタインバーグ,アヴィ][Steinberg,Avi]
エルサレムで生まれ、アメリカのクリーヴランドとボストンで育つ。「ボストン・グローブ」紙、「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス」誌、「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」、「パリス・レビュー」誌、ウェブマガジン「サロン」を初め、数々の刊行物に寄稿している
金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年岡山市生まれ。翻訳家・法政大学教授
野沢佳織[ノザワカオリ]
翻訳家。上智大学英文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケイ
143
ハーバードを卒業し、書き物業ではなかなか身を立てられない男性が、刑務所の司書をしていた時の話だ。面白いエピソードも交えられ、なんとなく読んでしまったが、それ以上のものは特になかったかな。ふ〜んと感心しても、よく考えればまあその位はあるかという内容で、この分厚さと値段に見合うかは疑問。結局は彼の周りの話だと思ってしまうから、創作性がもっとあれば楽しめたのではないかな。2017/01/20
ハタ
77
本書のタイトルを見た時「これは読まねば!」と思い購入しました。ハーバード大学を出て興味本位から刑務所図書館に就職した著者のエッセイ集であり、個性豊かな囚人達のブラックジョークと付き合いながら日々頭を悩まし、ストレスと闘う青瓢箪な印象が強い著者。しかし赤裸々に書かれている本文では囚人達と真摯に向き合う事で人間的に成長していく姿を読み取る事ができ、また多くの人々に強い影響を与えたのではないでしょうか?選択しなければ決して手に入れる事の出来ない経験。本書はその知識という部分でとても貴重な一冊であると思います。2016/02/12
藤月はな(灯れ松明の火)
55
佐藤優氏がとあるフォーラムで「刑務所図書館は究極の寄贈図書館であり、宗教や哲学の本が少なすぎる」と言っていたのを新聞記事で見てからこの本を見つけました。ハーバード大に入ってから自堕落な生活に溺れていたユダヤ系青年はある日、一念発起して刑務所の図書館に就職した。だけど人生は甘いだけはなく、苦くも酸いも旨味もある。常時、観察されているような感覚からパニックを起こしそうになったという話、受刑者や刑務官のいい意味、悪い意味での人間らしさがリアル。そして「古典を切り捨てるようになったら国はお仕舞だ」という言葉が重い2015/06/10
あっちゃん
53
タイトル通りの話!文章は柔らかく想像していたほど固い話ではないけど、流石に物語ではない、このページ数はキツかった(笑)刑務所の図書館と聞くとショーシャンクを思い出すけど実際は、もっと人間的だなぁ!私の個人的イメージだけど著者がアメリカより日本的な雰囲気なので少し親近感?( ̄▽ ̄)2023/03/26
ごへいもち
48
とても読みやすかった。著者のような感性の人にとっては価値あるけれど辛い経験だっただろう。環境が犯罪を犯させることも2013/06/15
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